点数と入所選考

最終更新日 2021.10.15

認可保育園の選考基準

認可保育園の選考方法は市区町村によって多少異なりますが、大まかな方針としては、その家庭の状況によってつけられた「点数(指数)」が高い世帯が優先して保育園に入園できます。

基準指数と調整指数

選考の基準となる点数は、保護者による保育がどれだけ難しいかによってつけられ、就労により保育が必要な場合は週5日以上かつ週40時間以上働いていると満点になる市区町村が多いです。

この点数を両親2人分合算した点が、その家庭の基準の指数になります。


基準指数に、さらにその他の家庭の状況により調整指数と言われる加点や減点をしたものが、選考に使われる世帯の点数になります。

よくある調整指数として、申込児童のきょうだいが認可保育園に既に在園中の場合の加点などがあります。

点数計算のイメージ

同点のときの優先順位

基準指数と調整指数を足した点数が同じ申込者が複数いた場合は、別に定めた優先順位が上の世帯が優先して入園できます。

優先順位の付け方は市区町村によって異なりますが、所得の低い方、市区町村への居住歴が長い方が優先されるケースが多いです。

入園者はフルタイム共働きが当たり前?

多くの自治体では両親とも週5日40時間以上の共働きで基準点数が満点になりますが、満点なら他の世帯より有利かというとそうとも言えません。

東京都内など都会の保育園申込者はフルタイム共働きが多いため、基準点数満点は一般的で、さらに調整指数による加点がないと優位に立てない地域もあります。


例えば東京都大田区の保育園入所者の最低点数を見ると、令和3年4月入園の0歳児クラスの最低点数は24点が多いです。

大田区の基準指数は24点が満点なので、0歳児クラスに入るにはフルタイム共働きだけでは確実ではなく、さらに調整指数による加点がないと優位に立てないということになります。

大田区の令和3年4月入園のボーダー点数表

逆に言うと、片親が時短勤務などで基準指数が満点にならない場合は、調整指数で大幅な加点があるか、不人気な園を狙わないと厳しい戦いになるかもしれません。

※ 保育園の競争率は地域によって異なるため、必ずしも全ての地域で上記が当てはまるとは限りません

自分の点数を確認する

点数の計算方法は各市区町村がホームページで公開している保育園申し込みの案内に書いてあるので、申し込み前に自分の点数が何点になるか計算してみましょう。


自治体によっては各保育園入園者の過去の最低点数をホームページに公開しているので、最低点と自分の点数を比べれば、どれくらい入れる見込みがあるかを予測することができます。

ホームページに最低点がない場合でも、自治体の保育課に問い合わせれば希望する保育園の前年の最低点数を教えてもらえる場合もあります。

点数や優先順位の上げ方

点数や優先順位は個人の努力では変えられないものが多いですが、多少加点したり、減点をなくしたりできる場合もあります。


まず、一番単純な方法として、パートや時短勤務の場合はフルタイムの就労に変えることで基準点を上げることができます。

次に、認可外保育園に6ヶ月以上預けた実績があると加点がある自治体が多いです。

子供をベビーシッターに預けることでも加点できる場合がありますが、月48時間以上などの制限があるので、金銭的に余裕のある世帯でないと厳しいかもしれません。


各市区町村の調整指数と優先順位の付け方をよく読んで、点数を稼げるところがないか検討してみましょう。

他の自治体にも申し込めるが不利

居住地と別の市区町村の認可保育園に申し込むこともできますが、調整指数や優先順位で不利になる場合が多いです。

なお居住地以外の市区町村の保育園に申し込む場合は、申込先の保育園のある市区町村の基準に従って点数を計算します。